【ギャンブルの確率】元銀行員が伝える 高い確率でやるならこのギャンブル

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元銀行員、湘南出身Webライターのはましょーです。

私は銀行のリテール営業マンとして約3年間、個人の富裕層向けに外貨預金や投資信託、保険商品や相続関連業務の営業をしておりました。

その中で勉強したり学んだ投資に対する考え方について、これから投資を始めようと考えている人、とりあえず投資を初めて見たけどよくわからず商品を買っている人に向けて、役に立つ情報を配信しています。

今回は「高い確率で勝ちやすいギャンブルをやるならこのギャンブル」というテーマでお伝えします。

投資やギャンブルに興味がある、既にやっている人にとって、後半部分は特に役に立つ内容になっていると思います。

銀行のリテール営業マンとして投資関連商品の営業をしていると、必ずこのようなことをお客様から言われます。

 

「危ない商品はやりたくない」

「リスクは取りたくない」

「投資信託だってギャンブルと同じようなものでしょ?」

 

このようなことを言われながら営業マンは、

 

「いえ、ギャンブルと投資は違います」

「これは保険商品でして・・・」

「リスクというのは、リターンの振れ幅のことでして・・・」

「投資と投機、ギャンブルは違うんですよ、投資というのはですね・・・」

 

このような形で言葉の言い回しであったり、潜在的なニーズに対して喚起をしながらアプローチをし、お取引をしていただきます。

ただ、営業をしていてもこう思うわけです。

 

「リスクのある商品をやれば、当然損をする可能性があるんだよな」

「言葉の言い回しに違いがあるだけで、損をするか得をするかという点では同じだよな」

 

「長期や積立でリスクを減らす方法がある!」「ポートフォリオを組め!」とかいろいろ言われそうですが、ここではそういった話を抜きに、とにかく金融機関としては取引をしてもらわないと商売が成り立たないわけです。

そのため、金融業界全体で「貯蓄から投資へ」という大々的なスローガンを元に、うまい絶妙な言葉を駆使して投資へ誘導しているのだと考えています。

そうして、興味を持った方はいろいろと勉強を始めて投資をし、おそらく一度や二度、失敗してしまった!という経験をしていると思います。

そこで思う疑問、

 

「投資と投機、ギャンブル、どれも損得が発生するし何が違うの?」

「言葉の言い方が違うだけで、結局は同じようなもの?」

「投資とギャンブル、何をやれば勝ちやすいの?」

 

最初に結論をお伝えさせて頂くと、

勝ちやすいギャンブルは「投資」です。

なぜなら、平均リターンで考えた場合に投資が一番有利であるからです。

その理由についてより詳しく見るために、

投資と投機、ギャンブルの違い、高い確率で勝ちやすいギャンブルとは、というテーマで整理しながら、真実に迫っていきたいと思います。

 

投資/投機とは

ここでは、一般的に考えられている投資と投機の違いについて整理します。

投資(とうし、英: investment)とは

主に経済において、将来的に資本(生産能力)を増加させるために、現在の資本を投じる活動を指す(現代において、生産能力の増加しない商業活動はこれに含まない)。広義では、自己研鑽や人間関係においても使われる語である。

どのような形態の投資も、不確実性(リスク)が伴う。一般に、投資による期待収益率が高い場合、不確実性も高まる。この一般則に反する取引が可能な場合、裁定取引が行われ、収益率の低下またはリスクの増大が起こる。

引用:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%95%E8%B3%87

一般的に、投資とは、何らかの付加価値を生み出す資産を購入し、長期的に保有し続けていくこと、と言われています。

漢字としては「資本にお金を投じる」と書きますね。

資本とは企業が活動を行うための元手のこと。企業は投資家から出資や融資をしてもらうことで、企業活動に必要な資金を調達します。投資家は、企業の成長性や配当などに着目し、企業に投資を行います。

投資は、企業の成長によって株価が上がれば大きなリターンを期待できます。その一方で、倒産などとなってしまった場合には投資した金額の回収は困難となります。

 

投機(とうき)とは、

短期的な価格変動の目論見から、利益を得ようとする行為。

マネーゲーム(money game)の一種とも言われ、ギャンブルに含まれる場合がある。

引用:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%95%E6%A9%9F

投機とは一般的に、資産価格の動く方向を予測し、上がるか下がるかに賭けて売買を行うこと、と言われます。

漢字としては「機会にお金を投じる」と書きますね。

機会とはチャンスやタイミングのこと。イメージでわかりやすいのは、株式・FX・仮想通貨などの短期売買と言えると思います。うまくいけば、数秒後から明日までにでもすぐに利益が出る可能性があります。

 

それぞれを改めて一言で整理すると、

投資:企業の資本に投資をし、企業の成長を見据えて長期的な保有を前提に取引をすること

投機:短期的な機会に着目し、短期売買を行い取引をすること

これを見ると、長期的な保有なのか、短期的な売買なのかが明確な違いとしてありそうです。

しかし、「投資」と「投機」という言葉は明確な線引きがされておらず、はっきりと定義されているわけではないです。

両者ともにリスクがあり、損をすることもあれば得をする可能性もあるという点で、特段の違いがないことがわかります。

 

ギャンブルとは

投資と投機において、損得の可能性があり、リスクがあるという点では同じだということがわかりました。

ここでは、投機と混同されがちである、ギャンブルについて触れたいと思います。

「ギャンブルとは」

賭(か)け事。ばくち。「公営ギャンブル」

引用:コトバンク https://kotobank.jp/word/%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AB-51910

とてもシンプルに「賭け事」の意ですね。

「物やお金など価値あるものを賭ける行為」とも言い換えることができると思います。

また、このような行為を商業化したものは「ギャンブリング」または「ゲーミング」と総称されているようです。

 

投資と投機、ギャンブルの違いについて

ここまでのおさらいをすると、下記のようになります。

投資:企業の資本に投資をし、企業の成長を見据えて長期的な保有を前提に取引すること

投機:短期的な機会に着目し、短期売買を行い取引をすること

ギャンブル:賭け事(価値あるものに対して賭ける行為)

それぞれニュアンスと期間の捉え方、言葉としてのイメージに違いが見えますね。

この、投資と投機、ギャンブルにおいて明確に異なるものがあります。

 

それは、胴元がいるかいないか、です。

 

胴元とは、競馬で言うと「JRA(日本中央競馬会)」のような競馬を行う団体のことを指します。

この運営の胴元がいると何が違うのかというと、この運営元が、投じられた資金の一部を手数料として徴収している、という点です。

この運営元の取り分が大きければ大きいほど、参加したユーザーのリターンは少なくなります。

そのことから、投資と投機はプラスサムゲームもしくはゼロサムゲーム、ギャンブルはマイナスサムゲーム、と言われています。

※プレーヤー全員の利益合計が、投資額に対してプラスになるときは「プラスサムゲーム」、プラスマイナスゼロになるときは「ゼロサムゲーム」、マイナスになるときは「マイナスサムゲーム」と言います。

ギャンブルはマイナスサムゲームなので、参加しても確率的に勝てる可能性が低いのです。

ここで私が伝えたいことは、

結局のところ、全てに置いてお金を賭けるものであり、投資と投機、ギャンブルでそれぞれを区分することに意味はない

ということです。

そのことを前提に、マイナスサムゲームへ参加する恐ろしさについて言及します。

 

勝ちやすいギャンブルは何か

改めて「勝ちやすいギャンブルは何か?」という問いですが、

ズバリ「投資」な訳です。

繰り返しになりますが、投資はプラスサムゲームもしくはゼロサムゲームで、ギャンブルはマイナスサムゲームだからです。

ここではギャンブルというマイナスサムゲームの恐ろしさについて、詳しく解説します。

その上でなぜ、投資が有利なゲームなのかについて明らかにします。

まず、下記は各ギャンブルの還元率一覧となります。

各ギャンブルの還元率一覧

5段階評価 ギャンブル名 還元率 管轄庁
評価5 オンラインカジノ 93~98% ライセンス管理
評価4 パチンコ・パチスロ 80~85% 警察庁
評価3 競馬 70~80% 農林水産省
評価3 ボートレース(競艇) 75% 国土交通省
評価3 競輪 75% 経済産業省
評価3 オートレース 70% 経済産業省
評価1 宝くじ 46% 総務省

引用:ギャンブル還元率ランキング

ギャンブル還元率ランキング
「一番勝ちやすいギャンブルはどれか?」を還元率・控除率のランキング形式で比較しています。

還元率というのは、ゲームへの参加者が賭けた分の戻り率となります。

例えば、ゲームへの参加者が100人いて、それぞれ全員が1万円を賭け、還元率が5%だとすると下記のようになります。

集まった金額:100万円(内訳 100人×1万円)

還元率:5%

ゲーム参加者への還元金額:95万円

運営元徴収額:5万円

プレイヤー全員の賭けた100万円に対して5万円マイナスのため、いわゆる「マイナスサムゲーム」です。

 

身近な競馬の例を交えて見ていきます。

日本の競馬の還元率は70%〜80%です。ここでは仮として、75%の数値を置いてみましょう。

JRA(日本中央競馬会)が開催する競馬は、3分間のレースでマイナス25%が還元されます。

 

シミュレーションをしてみますと、

100人の競馬ファンが各自の100万円を、毎レース全て賭けるとします。

運悪く所持金がすべてなくなった人は退場。

例をわかりやすくするために、今回のゲームへの参加者はこの100人だけとします。

レース数は、全12レースとします。

まず、第1レース。

100人の競馬ファンが所持金100万円全額を賭けるので、合計1億円の金額がこのレースに賭けられたことになります。

運よく何人かの人がそれぞれの持論とテクニックを駆使して的中させ、それ以外の人は所持金0円になります。

所持金0円になった人は退場です。

JRAは賭けられた総額の75%を配当するので、第1レースが終わった後にすべての人の所持金を合計すると7500万円になります。

そして、第2レース、第3レース、第4レース…..

気付けばあっという間に第12レースまで終了。

一日はあっという間ですね。

さて、第12レースまで終わって、本日のこのゲームへ参加している競馬ファン100人の所持金合計はいくらになっていると思いますか?

 

答えは、たったの「317万円」です。

 

え、、、

この楽しかったたったの一日で、1億円あったゲーム参加者全員の元本約97%、

9700万円ほどをJRAに回収されてしまったのです!

 

一方で、株式投資を考えてみましょう。

株式投資の場合、取引の市場が開かれており、参加して取引をするときには売買手数料を引かれますが、運営費用として徴収されるものは基本的にはありません。そのため、そもそもの還元率という概念がありません。

そのことを踏まえた上で、株式投資の期待リターンはどれくらいなのでしょうか?

一般的には、株式の期待リターンは安全な資産である国債の利回りより3%から6%ぐらい高いといわれています。国債の利回りを仮に1%とすると、株式市場の期待リターンは概ね5%ぐらいになると考えられます。

つまり、株式市場に1年間投資すれば、平均的には財産が5%増えるということです。

なぜ、株式のリターンが国債の利回りより3%から6%ぐらい高いのかというと、それは株式リスク・プレミアムというものが乗っているからです。

詳細は省かせて頂きますが、この株式リスク・プレミアムがなければ、経済合理的なプロの投資家は株式市場で取引をしてくれない、ということです。

※リスクプレミアムの定義:ある資産の期待リターンから安全資産である国債の利回りを引いたもの。

プロの投資家が壮絶な競争をしながら多数の取引をしている株式市場は、リスクに対して適切なリスクプレミアムが乗っているので、程よいところに期待リターンが落ち着いています。

このことから、投資は多数のプロが参加しているから初心者では勝てないと言われますが、それは間違いです。

株価というのはプロ同士が壮絶な競争の中で様々な分析手法を駆使してしのぎを削っているので、割安なのか割高なのかわからないぎりぎりのちょうどいいポイントで決まっています。

そのため、最終的には確率論の中で予測を凝らしても想定外のことも起こり、誰にも予測不可能な公正な取引の場、ギャンブルになっているのです。

よって、一定程度の期待リターンがある状態なので投資初心者も安心して参加でき、結果的にも、プロと初心者の成績もほとんど変わらなくなるのです。

つまり、

ギャンブルのマイナスサムゲームと違い、プラスサムゲームで一定程度の期待リターンが見込めるかつ、投資のプロとも成績があまり変わらないのが「投資」なのです。

 

まとめ

以上、いかがだったでしょうか?

結局のところ、一番勝てる可能性が高いのは「投資」です。

ギャンブルや宝くじは還元率がマイナスのマイナスサムゲームなので、長い期間賭け続ければ気付けば所持金がなくなってしまう可能性が高いです。

確率論なので、僅かながら最初に運良く勝って逃げれる人もいると思いますが、長い期間勝負すると、最終的にはゼロに収束していきます。

一方で、投資するための株式市場などは、公正に開かれている取引場です。

この株式市場全体に投資するには、インデックス・ファンドという金融商品を購入することによって誰でも簡単にできます。

ただし、

上述した通りに株式の期待リターンを5%で考えると、

仮に金融機関を経由して購入する投資信託の販売手数料の3%とか、信託報酬の2%という数字が貴重なリスク・プレミアムをすべて吹き飛ばしてしまうほど大きなものだということがわかると思います。

そうすると、この投資信託の想定期待リターンはゼロになってしまい、ゼロサムゲームもしくはそれ以下の、ただのギャンブルになってしまいます。

ということは、基本的には自分自身で勉強をしながら、手数料の安い取引方法を探して取引する形が一番、ということになります。

掛かる諸費用は、売買手数料と信託報酬がメインです。

そのため、ネット証券でインデックスファンドを買うのがベストな選択となります。

 

政府は「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げています。

その一方で、

テレビやその他のメディアでは、ロマンや希望を売りながら商売をしている宝くじや競馬、その他のギャンブルの存在があります。

ロマンや希望に惑わされず、

賭けるなら確率論で考えて何が良いのか、という判断が重要だということが伝われば幸いです。

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